なぜって前回行ったときには営業時間内と思われるのに声をかけても誰もおらず。ネットでのコメントは最高レベルの賛辞が多いのに、平日ではありましたがお客の影もない。別の日に電話をしてみたときも鳴っているけど出ません。
ところが先日予約もせずに伺って、運良く「賜物」をいただく事ができました。そして多くの賛辞の意味と、声をかけても誰もいなかった理由がわかりました。
わかってみれば、そうなのかと応援したくなる理由でした。
なかなか出会えない「こだわりの食」に興味のある皆さん、有機栽培や自然農法食材に興味のある皆さん、是非訪ねてみてください。
そしてできれば風林亭を盛り上げる投稿や拡散をして頂けたらと思います。飲食ブロガーやライターの方が書いて頂ければ、きっと流行るお店に変身しそうです。
そうなっても今の良さを残してもらえたらと思いますが、ご主人ならきっとそうなると思います。
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投稿の中にはインターから30分と書かれているものもあって警戒してしまうのですが、今回グーグル・マップの案内で予定時間10分(4.3km)、案内通りに走ってちょうど10分で着きました。
山梨県と言うだけでちょっと遠い感じがしますが、中央道で走ると神奈川県である相模湖インターと上野原インター間は4.7kmしかなく、たった4分です。
インターは小高い丘の上にあるので、少し走ると大きく蛇行して川幅の広くなった相模川が眼下に飛び込んで来ます。そして上野原駅前を通過しますがここまで1km。
そこからしばらく相模川に沿って上流に向かって走ります。平日でも多くの釣人が川に入っています、鮎でしょうか。
20号線を超えて1kmは住宅地という感じで、残りの1kmが畑地や耕作放棄地、風林亭は明るい畑地に囲まれたように建っています。
駐車スペースに車を止めて、もう一度スマホで店内写真がないか検索。座敷だったらやめようか、と思いましたがカウンターに板の間、床に座って足が出せるスタイルとわかったので安心して車を降りました。
その時ちょうど畑から男性が戻ってきたように見えたのですが、これが風林亭のご主人でした。
「いらっしゃいませ」と言われ、「こんにちわ」と返す。普通の飲食店での型通りの来店挨拶とは違って、言葉は同じでも最初から打ち解けた雰囲気です。
お昼のメニューは予約無しで来たので「ランチうどんコース」のみ、中では最も高い2000円をお願いしました。
うどんは手延べですが普通のうどんと違って発酵させているので、パンやピザの生地に近いのだそうで、ちぎれ易いそう。
それでも使うのはやはり発酵による美味しさを追求してとのことです。カウンターの目の前で手延べのパフォーマンスを見せて頂けます。
以下はどなたかのYouTubeへのリンクです。
手延べパフォーマンスのあと、サラダうどん風の一皿がこれです。
普段料理の写真を撮ることは無いのですが、ちょっと箸をつけてしまってから思い出して写真を撮りました。
うどんは中央部に隠れています。とにかく一つ一つが自給自足的自然食材にこだわり、保存性も含めて考え抜かれたスゴイ食材なので、説明したいのですが長くなりそう。というより今は説明不能。良く学習してからまたの機会に書きたいと思います。
これだけでも十分お腹いっぱいでしたが、このあと温かいうどん。
写真を撮り忘れたので、誰かがアップしたもので近いものを紹介しようと思ったのですがありません。その日その日に用意できる食材でメニューが決まるからでしょう。
とろみのある醤油ベースの温かい汁に浸っているのですが、そのうどんがけっこう強く両面焼きされたうどんなのです。今まで食べたことのない香ばしさと食感、汁には細かく切ったニラ、白い紫蘇の花実が贅沢なほどたっぷり添えられていました。
そのあとはデザート。
最初から最後まで客は我々だけ。グーグルのクチコミでなんと4.9のお店を独占なんです。贅沢の極み!
前後しますが妻は途中で白ワインをグラスで注文しました。メニューは無いのですが、ワインボトルはあるので注文できると思ったわけです。
最初ご主人が「はい」と受けてくれたのですが、奥さんとの間でなにか躊躇しています。そうか、と思って「ボトルでいいです。持ち帰らせてもらいます。」と申し出ました。
帰りには前の畑から先程食べたニラを抜いてきて、新聞紙に包んでお土産にしてくれました。そして庭先に咲き誇っている紫蘇の花実も摘ませて頂きました。
食材を全て自家で生産しているので、お店にいない時間が多くなるようです。お客さんを増やしたいと思われているそうですから、良いことなのかどうかとも思うところもあります。
ただ、その結果として、まるで異次元の世界にいるような最高の贅沢を堪能させて頂きました。お客さんが増えることとうまく両立してもらいたいです。
次回は、是非予約してから伺います。