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お知らせ

キッチン家電製造・販売企業が来社、クールフライヤーの調理デモを行いました

先週はキッチン家電を扱う大手メーカーから二人が来社され、クールフライヤーの事業化を検討する為の、秘密保持契約を終えてから最初のミーティングを行いました。

今回の主な目的は、現段階試作機での調理性能(主として油ハネ抑制性能)の確認を行う簡単な調理実験と、技術に関するヒアリングです。調理デモで使用するクールフライヤーは、第三の特許出願内容を搭載した改良機がまだ出来ていないので、写真のような構成で行いました。ちょっと無残な姿です。

 

 

油槽(と冷却水槽) ものづくり補助金で製作したCFT-02をそのまま使用。

ヒーター  第三の特許出願に至る研究開発での最終試作品を木製の板に取り付けたもので、出願内容を実装した形状となっています。

加熱制御  初号試作CFT-01で使用した汎用の温度調節器(写真左奥)。従って制御に関する第三の特許技術は搭載していません。

注水制御  電磁弁による制御を諦め、過去の実験で計測された平均的な1分あたりの流量を流しっぱなしにする方法としました。写真右手斜めに見えるホースが注水用、電源タップコードに沿ってほとんど見えない半透明のホースが排水用です。

以下は上記のセッティングで行った主な実験です。

1.冷蔵庫の製氷機で作った氷を投入
170℃設定(上部は5~8℃程度高い)の油槽に、冷凍庫から取り出したばかりの氷1個を投入。食材落下防止用パンチングメタルまで沈んで、全く静かに溶けて行きました。

2回めは数分間放置して容器内で半分溶けた氷を、容器から手で取り出して投入。今回は投入直後に多少ピキピキッという音がしましたが、油槽外に飛び出すような油ハネは確認しませんでした。

このように、氷や温度の低い水であれば油槽に混入しても問題ありません。
→参考【6】油の中で水分が落下するってどういうこと?動画で見てみる

なお参考情報としてですが、例えば霧吹きで油面に水を噴霧すると、細かな水滴は100℃に達するまでの時間が短く、かつ油中を落下する速度が遅いので気化してしまい油ハネが生じます。ただし水滴が非常に細かいので油ハネも小規模です。

また高温の湯を入れた場合も同様に、100℃に達するまでの時間が短いので気化することが考えられます。この実験は危険ですので行ったことがありません。

2.目一杯水を吸った凍み豆腐の素揚げ(16時間水で戻したもの)
極限まで水を吸ったサイコロ状の凍み豆腐5個を、慎重に揚げかごに乗せて170℃設定(上部は5~8℃程度高い)油中に投入。これが揚げ鍋であれば盛大な油ハネが起きるが、クールフライヤーでは起きません。

また揚げ鍋で揚げだし豆腐を作る場合は十分な水切りをしてから、さらに片栗粉をまぶして揚げますが、今回は全く水じゃぶじゃぶの状態からいきなり揚げています。

今回の構成による実験では、油ハネ抑制性能において、CFT-01での調理動画よりも明らかに改善しています。

一般フライヤーであっても性能がしっかりしていれば、特に加熱当初はい大きな油ハネは生じません。一般フライヤーでは加熱調理を行っていると、クールゾーンと呼ばれる部分の温度が上昇してしまい、こうしたフライヤー本来の性能が低下してしまうことにあります。
→【7】たまたま遭遇した、一般フライヤーでの気泡沸き上がり状態(動画)

調理後に食べてみたいということになって、醤油を一滴垂らして食べて頂きました。普通の揚げ豆腐より小さく、食べると思わなかったのでこの大きさにしては揚げすぎですが、けっこう風味があっておいしいです。

料理のプロなら本格的な一品に仕上げてくれると思いますが、今回美味しさは検討の対象外です。

3.冷凍コロッケ
冷凍コロッケは調理実験ではよく用いられる食材ですが、油ハネはしにくい食材です。調理(170℃設定。上部は5~8℃程度高い)は不思議なほど静かで、全く(と言えるほど)油ハネしません。

油ハネしにくい理由は、本体が一度調理されていて均一であることや、表面も均一で水分(水及び水蒸気)の抜ける小さな穴が無数にあることによります。

5.鶏もも肉の唐揚げ
鶏肉は油ハネしやすい食材ですが、これもほとんど全く(と言って良いほど)油ハネせず、クールフライヤーの面目躍如という感じでした。

なお、今回の調理では市販の唐揚げ粉(水溶きタイプ)を使用しました。

6.イチゴの素揚げ
以前にイチゴを揚げたらデザートのようだったと言う話を書きましたが、それもあってイチゴを揚げてみました。1回めは揚げすぎたこともあってちょっと残念な味だったので2回めにトライ。今度はちょっと揚げ足りませんでした。

このような水分の多い果物でも全くの素揚げができてしまうところが重要なのですが、やはりイチゴそのものがデザートのようだったときとは違っていたようで、ちょっと残念でした。調理温度もちょっと高すぎたかもしれません。

実験の換気環境について

この日はフライヤーをガステーブルに置き、その90センチ上にフードがあって壁側に換気扇がついている昔ながらの換気構造です。フライヤーでの実験を頻繁に行うようになって、有圧換気扇というちょっと強力なタイプにしましたが、これだけで油臭がキッチンから外へ出ることはありません。

築30年の家で頻繁に揚げ調理実験をしているわけですが、室内がきれいだと褒めて頂きました。

このようなの油ハネやオイルミストのレベルですから、おしゃれな喫茶店等でも、独立厨房なしでも少し工夫すれば揚げ調理ができる可能性があります。

◇  ◇  ◇

実験の前後では多くの技術的な質問を頂き、誠心誠意回答させて頂きました。実験を含めて良い印象を持ち帰っていただけたと思います。

 

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