当社は現在卓上型の業務用フライヤーの製品開発を行っており、年内には受注活動の開始、そして発売の計画でいます。
そんな中8月に入って夏休み前の事でしたが、投資会社のファウンダーの方が来社されました。ご自身、いくつもの会社の代表でもあります。
事業展開について「家庭用については当社が製造販売するのではなく、キッチン家電領域の企業にライセンスする方向で考えている」と話したところ、「それだったら、ぜひ早く始め方が良い」。
いくらだったら購入するか、周囲にヒアリングして頂いたそうで、強く背中を押してくれたのです。
ありがとうございました。
たしかに、これまでも多くの方に業務用クールフライヤーデモ機による調理を体験していただきましたが、ほとんどの方が「これが家庭にあったらスゴイ!」と言ってくれました。
もともと家庭用の事は最初の特許出願時点から頭にありましたが、どちらかと言えば、業務用で性能の高さを示してから、と考えていました。
ただし折に触れ家庭用の事を考えてきましたから、頭の中で設計の構想はできています。
そうしたアイデアを伝えればキッチン家電に慣れた企業であれば容易に製品化できるはずです。当社にとって資金や人材はほぼ不要で、むしろ業務用展開に必要な資金獲得につながる可能性も高いと思われます。
家庭用製品メーカーならコストダウンはお手の物ですから、小型化や簡略化を行って量販価格帯で十分に販売できると思います。
業務用のように長時間使い続けることもないので、現状よりはるかにスマートな構成が考えられます。
「量販価格帯」と書きましたが、2013年に日本で発売されたノンフライヤーが大いに参考になると思っています。
日本での初年度に10万台以上が販売されたそうで、当初3万円台後半という価格でした。
家庭での揚げ調理離れが進んでいるように言われていますが、潜在的なニーズは十分にあると考えます。むしろ食の家庭回帰は鮮明で、チャンスであるとさえ言えます。
ノンフライヤーを含めた熱風調理機はおいしさの点では本当の揚げ調理には及ばないこともあって、10数万台が継続することはありませんでしたが今でも日本だけでも年間数万台は販売されているようです。
家庭で揚げ調理が嫌われる理由は、
油ハネやオイルミストで周囲が汚れること、
清掃や保管、油の廃棄が面倒くさいこと、
火傷や火災のリスクがあること、
そして油がすぐに劣化してしまうこと、などです。
これらすべてを解決するのがクールフライヤー技術ですから、家庭用製品として成功する可能性は大いにあります。
次の動画は170℃の油に氷を入れる実験、そして大根から滴る水滴が油に落ちる実験です。170℃ですから氷は融け、ダイコンは揚がります。
15秒ですからぜひ見てく下さい。
これを普通の家庭で行えば大変なことになりますが、家庭用クールフライヤーであれば大丈夫、この実験と同じ結果が再現できます。
家庭用クールフライヤーが実現すれば、揚げたてのおいしい揚げ物が誰でも簡単に家庭で出来ることになります。
油ハネが抑えられれば周囲の汚れも激減しして安全性も高まり、オイルミスト対策も家庭用の換気扇だけでも十分に機能してくれます。
油ハネ抑制性能の高さが劣化の抑制につながることは以前に書きましたので、まだの人はぜひ読んでみてください。
このほか、調理後のフライヤー清掃と油の保存を劇的に改善する方法とツールの開発、その知財化を進めていますがそれらの目途も立ってきており、家庭用への応用が可能です。
そんなわけで業務用と並行して、家庭用クールフライヤーの可能性も追求していきます。
キッチン家電領域の製品を製造販売されている企業との協業を希望します。
安価な製品を世界の家庭に届けられたら、そして最高の揚げたてを家庭で手軽に食べられる機会を提供出来たら素晴らしいと思います。